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●週刊メールマガジン バックナンバー 2011年03月28日発行分
━━━━━━━━━━━■ 週刊・建設ニュース ■━━━━━━━━━━━
                          2011/03/28  No.404
                          (毎週月曜日発行)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本工業経済新聞社
                     https://www.nikoukei.co.jp/

 震災による混乱は継続しながらも、今週は新年度への切り替わりがあります。
前向きの気持ちで臨んでいきましょう。
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           『NEWSピックアップ』
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■高速もほぼ復旧/応急復旧が進む/国土交通省
 着々と進む応急復旧作業―。国土交通省のまとめによると24日までに東北自
動車道、常磐自動車道の両高速道路がほぼ全線で一般利用が可能になり、直轄
国道についても23日までにほぼ全線が利用可能になった。また24日朝に茨城港
大洗港区が利用可能になり、これで茨城県から青森県までの被災した港のすべ
てが利用可能になった。いまだ被災地では物資が不足している状態だが、イン
フラ整備の復旧に伴い物流が活性化していくことが期待される。
 高速道路は、東北自動車道は100%の区間で一般利用が可能になり、また
常磐自動車道は原発規制区間を除くと緊急対策利用では100%、一般車も93
%の区間で利用できるようになった。
 直轄国道については、国道4号で一般利用率100%に、国道45号では98%、
国道6号では97%の区間で一般利用が可能になっている。国道45号については
橋梁が大きく被災したところ以外の応急復旧は終わっている。長大橋では岩手
県内の気仙大橋(L182m)、宮城県内の小泉大橋(L182m)、歌津大
橋(L304m)で通行ができなくなっており、応急復旧により通行できるよ
うにするのは難しいと考えられ、大きく迂回する広域的迂回路で対応している。
 また港についてもすべての岸壁を利用できるのは青森港のみだが、茨城県以
北の被災した港がすべて利用できるようになった。

■参議院/大畠大臣「液状化研究深める」/見直し重点計画にも提示
 東日本大震災により各地で地盤の液状化現象が見られたことから、大畠章宏
国土交通大臣は「改めて液状化研究の質を深める」との考えを示した。また見
直しを進めている社会資本整備重点計画にも対策を盛り込むことを明らかにし
た。25日の参議院国土交通委員会で長沢広明議員(公明党)の質問に答えた。
 長沢氏は「茨城県や千葉県で発生した地盤の液状化を視察したが、家の周囲
が泥の海。マンホールは浮き出ている。地盤そのものが液体になっている」と
説明し、調査研究の強化を求めた。
 大畠大臣は「新潟での地震以降、液状化のメカニズム研究が進んでいる」と
現状を説明。さらに「独立行政法人土木研究所および建築研究所における研究
の質を深める」と回答した。また社会資本整備重点計画の見直しにおいても「
液状化対策を織り込む」とした。

■3学会長連名で/共同緊急声明を発表/土木学会
 土木学会の阪田憲次会長、地盤工学会の日下部治会長、日本都市計画学会の
岸井隆幸会長が23日、東日本大震災についての共同緊急声明を発表し、会見を
開いた。この中では、土木学会内に特別委員会を設置するとともに、タスクフ
ォースを立ち上げると説明。阪神・淡路大震災以来、工夫・改良を重ねてきた
耐震設計などの対策の効果検証、復興に向けての基礎調査、さらに将来的な全
国レベルで次の防災対策として何をすべきかなど、今後の学術的調査に向け、
来週にも第1次調査団を派遣する。
 共同緊急声明は、東北関東大震災-希望に向けて英知の結集を-と題して発
表。われわれ技術者・計画者集団、関連する学協会も英知と経験を結集し、難
局に立ち向かいたい。それらの営為がやがて希望につながると信じると訴えた。
 会見で、日下部会長は「甚大な被害を見ると、ひとつの学会でできることは
限られ、広く連携したい」、岸井会長は「まちづくりの専門家と手を携えて、
今後の東北・関東を力強く再生していきたい」と話した。


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               『編集後記』
 震災後、帰国する訪日外国人も多かったようです。地震、津波、放射能。こ
れだけ危険な上に、食や水の安全も消えた日本。政府が掲げる「観光立国」は
実現できるのでしょうか。被災地はもちろん日本全体を復興するには、一人ひ
とりがパワーを発揮する必要がありそうです。(J・I)
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