【CIMモデル】設計図書の3次元化へ基準整備を
国土交通省は、3次元データを使って社会資本の整備や管理を効率化・高度化するCIMを事業の上流段階から下流段階まで一貫して活用するため、本年度内に設計図書の3次元化に必要となるCIMモデルの表記標準案の策定と土木工事数量算出要領案の改定を行う。21日に開かれたCIM導入推進委員会の本年度第1回ガイドライン・要領基準改定WGで検討状況を報告した。
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CIMモデルの表記方法については、従来の2次元の設計図書の情報をCIMモデル等で対応する基準が必要となるため、契約図書とする場合の注記、寸法、注釈等の表示方法や従来の2次元製図の3次元モデルでの対応方法の基準を定める。「共通編」として全工種共通事項を作成するほか、「各分野編」として本年度は橋梁上部工(鋼橋、PC橋)・下部工、土工を対象に作成する。
また、CIMモデルから算出された数量の活用方法を規定するため、土木工事数量算出要領案を一部改定する。現状ではCIMモデルから算出された数量の取り扱いの記載が不十分であることから、同モデルを用いた場合の積算に使用する工事数量算出を検討するとともに、関連する要領・基準類の改定に必要な数量計算方法などの基本事項を整理する。活用に当たっては、積算区分を考慮して構築した3次元のCIMモデルと2次元図面とでそれぞれ数量を算出し、結果を比較することで発生する誤差と原因を整理。問題がなければCIMモデルの数量算出方法を使っていく。さらに数量算出に精密な3次元形状の再現が必要な部材と不要な部材の分類、3次元CADソフトを用いて納品されたCIMモデルによる数量算出結果の確認方法も検証する。
いずれも来年1月中旬に素案を作成し、関係団体等への意見照会を経て、3月中に内容をまとめる。
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〈2017/11/22配信〉
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